25年10月17日 列車事故の話
2007年12月に発生した列車事故。
91歳の認知症を患っている男性が介護者である妻がうとうとしている間に、家から出て列車にひかれて亡くなられたという事故です。
鉄道会社側から損害賠償請求され、裁判の結果地裁で損害額の賠償するようにとの判決が出ました。
認知症により責任能力はないものの事故による損害が発生したことは事実として、監督責任がある遺族に対して支払うようにとの内容のようです。
遺族の方は一瞬も目を離さずに介護することは不可能だと話されています。
判決に関しては状況を分からない私がどうこう言うこともできないのですが、ご家族の気持ちは理解できます。
確かに監督責任はあるのでしょう。
しかし、24時間一瞬も目を離さずに介護することはできないと思います。
また、その負担すべてを家族が担うことは肉体的にも精神的にも経済的にも非常に大きな負担がかかります。
どうすればこのような事故が防げるのか。
個人の努力だけでは防ぐのは無理ですし、いろいろな制度を活用しても正直100%防ぐことは無理だと思います。
しかし、その確率を少しでも低下させることができるよう、お互いを支え合うことができる社会を築いていきたいものです。
最後になりましたが亡くなられた男性の方のご冥福をお祈りいたします。
kata/聖和記念病院