聖和記念病院ブログ

医療法人せいわ会 聖和記念病院の情報発信ブログです

福岡県小郡市の事件を受けて

皆さんもニュースで見られたかとは思いますが、福岡県小郡市の障がい者施設でスタッフによる虐待事件があり逮捕までされました。
ご存じない方は小郡市 障がい者虐待で検索してみてください。
この事件に関してはいろいろな情報を見ていただいたほうが、よくわかると思います。

では、今回何を書きたいかといいますといろいろな方から寄せられたコメントを見てちょっとショックを受けまして…

コメントの大半は逮捕されたスタッフのことや施設のことなどが書き込まれていましたが、
その中に「障がい者って生きている意味あるの?」みたいな書き込みがありました。
自分では何もできず、介護されていることで人に迷惑をかけているといった内容のようです。
個人の発言なのでこれを取り上げて批判するつもりはないのですが、少なくともこういった意見を持つ方がいるようです。

なぜなのでしょう?

先日この事件を受け障がい者施設で働く友人と話をしました。
利用者の方と一緒に外出をした際にじろじろ見られたり、「大変ね」と声をかけられたりするそうです。
その友人はみんなと変わらないのに見られるのも嫌だし、特に大変でもないと話していました。
私はみんながみんな蔑視や好奇の目で見ているわけではないと思います。
中には手助けしたいけど何をしていいのかわからない。声をかけたいけど介護経験もないから何もできない。と思っている方もいるんではないかと思います。

今の日本は障がいや病気等心身にハンデを持った方に対してある意味慣れていないのではないかと思います。
いつも仕事ではありますがそういったハンデをお持ちの方と接している私たちは特に何も感じることはないのですが、慣れていない人にはそういった方と接することが非常に高いハードルのようです。
そのハードルを下げるにはまだまだ今の社会は障がい者や高齢者にとって厳しい社会です。
でも、一人一人がほんのちょっとだけ意識を変えるだけで劇的に社会は変わっていくのではないでしょうか。

                                                     kata